建築主は設計・工事を発注する場合、適切な費用・期間を配慮して契約する事!

建設業界は、昔から「3K」と言われています。つまり、きつい・汚い・危険の単語のローマ字で表した頭文字3つを合わせた言葉です。

そして工事予算は「どんぶり勘定」簡単に言うと「適当」です。

1つの建物の総工事費は概略、材料費・人件費・諸経費等といった内容で構成されています。これらが余りにも複雑に絡み合っている為厳密な値を出す事ができないため急を要する場合は、施工面積1㎡当たり○○円×建物の施工(=工事をする所)面積㎡などとして工事費を算出します。

建設業界は、3K、どんぶり勘定などで荒っぽい業界と見られがちですが、本当にそうでしょうか。今回は、これからこの業界に就職する人や業界をほとんど知らない方に、建設業界の内情をご紹介いたします。

設計には十分な費用と時間が必要

建築業界は、大別すると設計・監理・施工の3つに分かれます。

設計は、昔は設計士が紙に鉛筆を使って書いていました。

薄い和紙やケント紙などの引き裂かれる事が少ない紙を使っていました。そして電卓を使って面積などを計算し・法律書を見ながら面積や高さの制限を確認し材料のカタログで材料の取り付け方法を参考にしつつ図面を作成しておりました。

そして、出来上がった図面を役所に提出しその建築物が法律上問題ないかチェックを受けて、やっと工事に入ることができるようになります。

ここで面白いのが、港に長期間停泊する船が建築物になったりすることです。また、タイヤがついていて移動できる屋台は建築物ではないのですが、タイヤがパンクして動けなくなると建築物になるということがあります。これらは建築物事例集に載っている内容で、建築基準法法令集には載っていません。

建築物を規制する建築基準法を知っているのは当然で、建築物事例集の内容も知っていなければなりません。それぞれ分厚い本にまとめられ毎日の勉強によってやっと習得することができるといった膨大なものです。また建築材料の種類も非常に多く適正な材料を選択するのはなかなか難しい所もあり検討に時間を要します。

設計事務所に設計を発注した建築主は、このような実情を知る必要があります。設計費を安く抑えると事務所側も経費を抑えるため、ある程度の手抜きをせざるを得なくなります。ですから良い建築物を建てるためには、十分な設計時間と報酬を契約時に確約することが望ましいと言えます。

近年、IT化が進みコンピュータによる図面作製が一般的になってきました。間取り図を書き高さや使用材料を設定すると、範囲指定するだけで多くの図面ができあがり、そして法令にも適合している図面ができあがります。りソフトの種類によっては、不適切な設定個所を表示するといった機能のあるものもあります。

建築専用ソフトにより整合性のとれた素晴らしい設計図ができる事になります。おまけに工事費まで算出してくれますので、このようなソフトを使っている設計事務所を選ぶとよいでしょう。有名な建築家の開いた建築事務所でも機動力に問題がある場合がありますので、看板だけでなく口コミ情報にも十分気を使う事が望ましいでしょう。

しかし、効率化が進んだのを見込んだ建築主が設計時間を大幅に短縮し設計費もその分安くして発注する為、結局は図面の手書き時代と同じような設計環境になってしまい、作業時間は深夜まで続く場合もめずらしくはありません。

やはりこういう時代になっても、建築主は十分な設計費用・設計時間に配慮すべき事は今も昔も変わりません。

施工現場の緻密さとトラブルの解消

設計事務所から設計図が渡されると工事費算出・完成日を確定させるための工程表作成・施工図の作成などが施工者によって行われます。

よく言われるのが、設計図は絵に描いた餅であり実現可能な図面にするため施工図を作成します。例えば外壁にタイルを張り付ける仕上げでその外壁面に窓があるとします。建築施工の場合タイルはできるだけナマつまり切断機などで切らないで、タイル寸法が縦50mm横100mmだった場合その寸法のまま貼り付けることが当然とされています。

それで、窓の位置はタイルの何枚目にくるか計算し、開口部をあけ窓の詳細寸法が決定されます。ちなみに窓の高さ幅寸法は100の倍数にはなりません。詳しい事は省略します。

工程表については、昔は現場監督の経験から作成される事が多かったのですが、工事期間が長くなれば不明な点も出てきます。大手建設会社には、何百何千という施工例を統計化したデータから施工条件を入力することで自動算出される自社ソフトを持っているところもあります。計算した結果、建築主が指定した工事期間ギリギリか間に合わないことが少なからずあります。

このように緻密に計算された工事でも問題になるのが近隣問題です。工事の音がウルサイ!トラックが出入りして危険だ!などです。このような場合、我慢の限界を超える場合、現場監督に相談すれば十分に対応してくれます。

防音用の柵を増設したり、トラックの経路を変更したりと何らかの手を打ってくれます。また近隣の住民を集めて今後の工事の予定やそれに伴って予想される問題についての説明会が解されることもありますので積極的に参加しましょう。

まとめ

建設業界は、3Kと言われて敬遠され、どんぶり勘定で雑な業界と思われるところがありますが、屋外でする仕事の中では、相当な緻密さで行われている業界です。粗雑になるのは建築主の設計時間・設計費・施工期間・工事費のカットが原因である事が少なからずあるので、建築主は十分とは言えなくても経済的・精神的余裕を持たせた発注に心掛ける必要があります。

工事エリアに近くに住む方は、工事の音がうるさいとか危険だと思った場合は、現場責任者に速やかに相談を持ちかけてくれれば適切な対応で問題が解決します。

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